ウィンドウトリートメントについて
こんにちは、Tsugute.sagaeの石井です。今日はウインドトリートメントでもあるカーテンについて書いていきたいと思います。カーテンは視界を遮り光を入れる、窓には無くてはならない存在です。新築の計画の時にも、庭に向けた大きな大開口と、そこに設置する大きなカーテンを当初夢見ていました。
自宅は。。。
結果としては、窓は最小限にとどめ、トイレにカーテンを付けました。それ以外はカーテンを付けずに不自由なく生活することが出来ています。
窓・ウィンドトリートメントの考え方は国によって違う
一般的に設計の中で窓は、南側に大開口で設けるのが良いとされ、街中でもそのように設計されている家が大多数だと思いますし、私もそう考えていました。
しかしある日の事、何かのテレビ番組でヨーロッパの多くの家ではカーテンを付けずに生活するのが普通だという内容を説明していました。それを実現するために建物内部の明るさを可能な限り抑え、日中は明暗の違いで家の中が見えないように、夜も最小限の明かりとする事で、全てを照らしてさらけ出していないから人の影も分かり難く防犯になるんだとか。また、そもそも窓に対する考え方も全く違っていて、例えばフランスでは、窓から明るい街並みを見るために、基本的には窓を北側面にとって、家の中に光を入れるよりも、窓からの明るい外の景色を楽しむ事に重点が置かれているそうです。
最近の家の窓は減少傾向
また、エネルギーを最小限しか使わない住宅というものが注目され、窓というのは熱境(温度が出入りしてしまう部分)になり易く、なるべく設けない設計も最近では推奨されています。更に耐震を考えるのならば、開口の無い壁ばかりの住宅の方が当然強い住宅という事になります。そこで新築の際には何のために窓を設けるのか、本当に必要か、といった事を考えながら設計しました。
窓の役割と設計
それでは、なんで窓を設けるのかというと、採光と通風・換気、景観を楽しむ事に他なりません。その役割から、下記の事を条件として窓のサイズや場所を設計しました。
- 窓は必ず家の資格の中で対角線上に設け、風が通るようにする。
- 対角線の窓は上下として、重力換気が出来るようにする
- 昼間も人がいるダイニングには大きな開口の窓を設ける
- パッシブデザインの考え方を入れ、冬の日の光を取込み、夏の日差しを入れない
- 景観を楽しむため、カーテンは設けない
- 窓を開け放っておけるよう網戸を設ける
また、建築基準法に採光と通風のための窓の制限があり、法令順守のためにそちらの適合も当然クリアする内容で設計を行いました。
最後に
まだ外構が終わっていないため、閑散とした風景が広がっていますが、既設の光を取捨する事は想定通り行うことが出来、また、通行や近隣の目も気にならず生活が送れています。他人によっても窓の価値観は違うと思いますが、街を歩いていると人がいるのに全てカーテンが閉め切られた家をよく見かけます。それを見ていると、本当に窓が必要だったのかなと考えていまします。
また最後に、後悔している事とすると、ウォークインクローゼットに窓を設けなかった事です。服選びをするクローゼットこそ、自然光を入れて、洋服の色の確認等をするための窓が必要だったと後悔してしまいました。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。