全館空調とは
こんにちは、Tsugute.sagaeの石井です。
今日は私の家で採用した全館空調システムについて書いていきたいと思います。全館空調とは、家中全ての空間を空調エリア内として、水周りから収納に至るまですべての空間を空間する考え方の事です。欧米などでは一般的なこの全館空調という方式自体は何十年も前から存在していますが、最近、交通事故の10倍以上の死者を出しているヒートショックが注目されればされるほど、その解決策として近年注目を集めています。
私の家の全館空調
といっても世の中にある「全館空調」というシステムは、ほとんどがとても高額かつ複雑で、新築にシステムを入れようとすると1台車が買えてしまうぐらいの金額がかかるようなシステムが多くなっています。
今回、私の家で採用したものは、そんな高価なシステムでは無く、比較的簡易な「床下エアコン」を活用した全館空調システムです。内容としては、10畳用(2.8kW)のエアコン1台を床下に設置、床下の基礎空間を風が通るスペースとして活用。平屋と言う事もあり、床に風量調整機能付きのガラリ(ルーバー・羽)を設ける事で、全ての部屋の気積に合わせて空調された空気がバランスよく循環するように設計しました。これによって、全ての部屋が同一の温度で一年中快適に過ごせるのと、同時に冬場は冬化した暖房によって、何となく床が暖かくなり、ゆるーい床暖房のように生活できます。
また、エネルギーの観点からも、今のように暑い時期は昼間の太陽光発電がしっかり発電しているうちに、発電した電気を空調エネルギー(冷たい空気)に変えて、それを床下に吹く事で基礎に蓄熱し、空調を弱めた夜間は基礎に溜まっている熱で涼しく過ごすことが可能です。
エアコン1台では出来ない。。。
ただ今回初めて床下エアコンを採用した事もあり、事前に様々な事例を調べると、床下エアコンを冷房で使用すると、床下に結露が発生し床下がカビだらけになってしまう可能性がある事が分かりました。また、建築初年度は基礎から1t程度の水が蒸発すると言う事もあり、床下の換気が大切になってくると言う事も知りました。そこで、設計の際には吹き抜けの天井に近い部分に、冷房とサーキュレーターを目的として、1台エアコン(今後の温暖化を加味して一応、能力は3.0kw)を設置。床下エアコンは、冬は暖房、夏は送風として運転しています。
初めての冬と夏を超えて
まだまだ初年度なので、色々なことを試せているわけではありませんが、体感で感じる限り、冬は全ての空間で暖かく、夏は涼しい空間を、そこまで電気代をかけず(先月の電気代は2,500円前後)に実現できているこの全館空調に大変満足しています。
これから
9月に入って秋めいてきた事もあり空調を使用する時間もすくなってきましたが、まだまだ晴れた昼間の時間はしっかり空調を効かせています。これから2年目の冬に向かって、薪を割りながらもっと様々な空調環境を試しながら、より快適なシステムに仕上げていきたいと思います。今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。