住宅を負債ではなく資産に

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不動産価値は20年で土地代だけに

こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。

今日は「戸建ての不動産価値」というテーマについてお話したいと思います。日本の不動産価値は新築から一気に低下し、築20年も経つと上物である家の価値は0になります。土地だけ価値が残り、ほぼ土地の値段で売買される事になります。本当に価値が無いかというと、それは「家による」というのが実際のところですが、実態はそうなります。この現象は海外もそうかと言うと実は違っていて、例えばヨーロッパでは建物が古くてもしっかり手の入れられている住宅は、新築よりも価格が高かったりする事もあるようです。

価値が無くなる理由は業界の問題

では何故日本では価値が下がるのか。その理由は主に2つあります。1つは業界としてスクラップビルドで大きなお金を動かしたいから。もう一つは単純に20年経つと新築時の機能を保てなくなるからです。

住宅産業で美味しいのは新築分譲

この不動産と建築業界の新築至上主義の問題の根は深く、「これからはリフォームだ」と言われて20年以上経ちますが、未だにハウスメーカーのトップセールスは新築部門で、リフォーム部門は左遷の地と化しているメーカーも少なくありません。国も少しずつ変わって来ているものの、本当に長持ちさせたり、中古の不動産価値を見直す施策は多くないと思います。

対策としては先ずは中古住宅を適切に評価(インスペクション)する事。そしてリフォームによりコスパ良く価値を上げる手法を確立する事だと考えています。

20年しか保たない新築住宅

次に家が20年しかもたない事について、その原因は「樹脂や接着剤」です。樹脂や接着剤は熱くなると、ホルムアルデヒドを始め多くの化学物質を揮発し身体にも悪く、更に日にあたると紫外線の影響で白く白化したり、また日に当たらなくてもだんだんと劣化してバリバリになってきてしまいます。その結果、すぐ折れ曲がってしまったり、中の物質が分離してベタベタになってきたり、性能を維持できなくなったりします。壁紙の表面の様に硬化し曲がってきてしまうものもあります。壁の中の防湿フィルムも経年劣化で気密性は落ち、テープもその粘着性を保っていられません。

その結果、壁内結露につながり、リフォームの時に壁や天井を開けたら壁の中がカビだらけで構造材もグズグズなんてことも少なくありません。

接着剤もタチが悪く、ベニヤは積層された一枚一枚の接着剤が剥がれて、板全体の強度が無くなりブヨブヨになってしまったり、シートものの仕上げは剥がれてしまいます。その結果見た目も中身もボロボロとなり本当に価値が無くなってしまうのです。

価値を下げない建て方、直し方

私達は数十年後でも不動産価値を維持する事を目標として家作りを考えています。理由は、住宅という高い資産を購入する際に生じる、大きな負債を抱えるリスクを極力減らすためです。住宅が劣化が少なく、資産として売れる期間が長くなればなる程、売った時に元がとれる可能性は上がります。家を負債では無く資産へ、というのが私達が目指す姿です。

そのためにも100年200年保つ家と、保たせるための技術を積み上げていきたいと考えています。長くなってしまいましたが今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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