200年住宅

こんにちは。TSUGUTE.sagaeの石井です。

今日は私の考える「最先端の住宅」ことについてお話したいと思います。

目次

最先端の住宅とは

私が考える最先端住宅とは、過去から今までの技術を結集した家だと思います。しかし、現代の多くの家は最先端技術を、住まい手のためではなく、売り手(利益)や作り手(効率化)のために使っている住宅が多いように感じます。
そのため過去からの日本家屋の製作する技術の結晶である、継手や仕口の技術は失われ、木製サッシを作れる作れる工場も無くなってしまいました。一方でハウスメーカー等による住宅の工業化は進み、画一的な品質を維持するため化学製品等を原料とした建材を多く採用。それによって日本の住宅は平均建替年数が26年と、世界的に見ても圧倒的な住宅寿命の短さとなっています。

永くもつことよりも利益が優先されている住宅業界

また設計に関しても同様で、住宅展示場などを見ていると、長くもつ設計よりもメンテナンスをしていかないともたない建材で設計する事でメンテナンスの利益を得たり、昔から続く庇を利用したパッシブデザインを取り入れず軒を出さない事で外壁は荒れ、100年もつのは構造だけ、といったような住宅ばかりであるように感じます。

住まい手に必要な最先端住宅の条件

そこで私は住まい手のために必要な最先端住宅は以下の機能を有する必要があると考えています。

①200年、多くの建材がそのままもつ
②200年後の住宅機能(雨風・冷暖を防ぐ)として遜色ない
③200年間の住人の年齢・状況変化に対応出来る
④200年間のインフレデフレに耐え得る

条件を満たすための手段・方法

この200年のために必要①〜④までの項目に対応するための対策が以下手法だと考えています。

1.なるべく地元産の木材(出来れば永く自然乾燥)を使用

理由は環境の変化が一番少ないからです。木材は、湿度や気温などで伸び縮みします。この伸び縮みを最小限に抑えるためには、生まれ育った環境と同じ場所に居続けることです。

2.化学物質不使用

上記のような木材の動き抑えるために、近年では木材を薄くスライスして接着剤で重ね合わせた「合板」や「集成材」の使用が主流になっています。ただ考えてみてください。接着材が200年もつでしょうか。私はリフォームを多く経験してきていますが、多くの場合建材がダメになるのは、「接着剤」がはがれてくる事と、「樹脂材」の劣化です。建物を劣化させないためにも化学物質不使用を目指しています。

3.軒を出し、雨・紫外線劣化から建物を守る

屋根の目的は「雨風をしのぐ」事です。屋根がしっかりかかっていて、建物に雨と紫外線が当たる面積が少なければ、それだけ劣化することを遅らせることが可能です。そのためにも屋根の先端である「軒」をしっかり出すことが必要だと考えています。

5.自給自足(エネ・食事・水)を目指す

200年間の環境の変化や燃料(インフラ)事情などを考えると、今後どうなるのか本当にわかりません。そんな中でどんな環境変化にも対応できる家。それがエネルギーも食べ物も自給自足の可能な家ではないかと思います。そのために、家の広さを最小限にして断熱材を入れエネルギー消費を抑えたり、畑を設けたり、雨水利用をしたり、太陽光を設置したりなどなど「消費しかしない家」からの脱却を図る事が必要だと考えています

価値の続く住宅を

各項目についてはまた今度細かく説明していきたいと思います。最後に、目指すべき住宅の姿は、200年後にも資産価値のある住宅だと考えています。今の住宅は20年で資産価値は0円になります。ただ、私は100年の家に住んでいて、築浅の住宅と比較したときに、私の家の方が価値が低いとは全く思えませんでした。これは永くもつ事によって価値が生まれたからだと思います。これからも私は住宅を「永くもつ」ということにこだわって家づくりを考えていきたいと思います。今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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